呟きのcafeで…

呟きなのか、ボヤキなのか私の独り言😸

夜間中学

山田洋次監督の「学校」を観た。前にも観たんだけど、どうも映画に集中出来ない。映画の内容よりも、私の頭の中で回想シーンが繰り返し繰り返し流れ出す。

学校

学校

私も夜間中学出身。
いじめ不登校
自殺未遂常習者。


今でも辛い事はたくさんあるけれど、こうして生きていられるのは、夜間中学のおかげ。


朦朧と、東武線の車窓から偶然見た夜間中学設置校の看板。あれをもし、見なかったら。そんな事がグルグル駆け巡る。


学校は、私を受け入れてはくれない。誰も私をわかってくれない。そんな意固地なことばかり考えてた私に、学校の楽しさを教えてくれた年上のクラスメイトの方達。


結局、楽しすぎて受験して、高校、大学、短大に行く事に🤗


だから、今でも東武線に乗ると、学校に向かって手を合わせてしまう。

日航事故が奪った私の彼

私は夏が嫌いだ。嫌な思い出がよぎるからだろうか。私の最愛の人を奪ったある夏の日。

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昭和60年8月12日、18時12分。羽田空港から大阪伊丹空港へ飛び立った日航123便は、離陸から12分後の18時24分、緊急事態発生。


その後、わずか34分後の18時58分、群馬県上野村高天原山の山中(御巣鷹の屋根)に墜落。この事故で私は、婚約者を亡くした。その日、珍しく私は彼に食って掛かる大喧嘩をする。いつもなら、聞き流して「仕方ないなぁ」と許してしまうはずなのに。


彼と123便に乗るはずだった私。ところが、どうも腹の虫が収まらない私は「行かないから」と一言彼に告げて家に帰る。

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「ごめんよ。でも、まだ時間があるから気が変わったら来てね」と、いつものいたずらっ子のような笑顔の彼。


家に帰ってからも、モヤモヤが収まらないまま。「間に合わなかった……後で謝ろう」そう思って、何気なくつけたTVを観て私は凍りつくのである。乗客名簿に彼の名前。同姓同名であることを祈ったが、彼の遺留品の中にあった手帳に私の連絡先が……


彼は小さい時にお父さんを、高校卒業した年にお母さんを亡くして身寄りがなかった。持っていた手帳は、事故の2日前に私が誕生日プレゼントであげたもの。ページを開いてみると、ミミズののたくったような文字でこう書かれていた。


「シーちゃんごめんね。でも、喧嘩してて良かった。シーちゃんがこれに乗ってなくて良かった。」

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私は手帳を開いたまま、泣き崩れた。達筆な彼の字が、こんなに読みにくい。機内の衝撃が伝わってくる。そして、「死ぬかもしれない」その瞬間まで、私を案じてくれた彼の優しさが痛くて堪らない。どうして、私は乗らなかったんだろう。


そのことは、33年たった今でもわからない。もしかすると、何か見えない力で彼が私を守ってくれたのだろうか?


巨人の星」で飛雄馬が恋人、美奈さんを失った時に「俺の愛は死んだ。もう女の人は愛さない」と言った気持ちが私にはよくわかる。ただ、私は飛雄馬ほど意志が強くない。寂しさに負けて、恋をした。

 
数年前、10年付き合った男性と婚約した。しかし、私はよっぽど結婚運がないのか、その彼も脳腫瘍で逝ってしまう。その彼が、死ぬ何日か前にこんなことを私に言い出した。


「事故で亡くなった彼は、君に幸せでいてほしかったんだ。だから、一緒に乗ってなくて良かったというメッセージを残したんじゃないのかな?君は真面目過ぎて、真っ直ぐ過ぎるから、一生一人で生きるなんて言い出しかねない。だから、きっと…… あのメッセージの中には、自分のことは気にしないで幸せになってほしい……という願いが込められていたんじゃないのかな?何となく、今の俺の気持ちと一緒のような気がするんだ」


私も薄々感じていたこと。そう彼に言われると、自分の考えが正しかったことに気づかされる。頭ではわかっていても、私という人間は、真っ直ぐにしか進めない。不器用で融通がきかない。


でも、そんな危なっかしい私だからこそ、彼らは守りたいと思ってくれたのではないか。決して、自惚れるわけではないがそう感じている。

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33年前、彼を失った時に何度も頭にチラついた死の影。その自分の弱さに負けない為、体育大学を受験。ソフトボールに打ち込み、社会人でプレーしながら、タレントの仕事をしたりで身体にムチをふるった。そうやって1人の時間を減らすことで、哀しみから逃れる。すると、私の中で何が変わってゆく。

「そう、私は生かされてるんだ。ありがとう、わかったよ……達ちゃん」


そう思うと、何をしても楽しく感じる。夏は嫌いだけど、前向きな自分に変えてくれたのはこの季節。感謝しないといけないのかも。





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